狂人日記

映画のある日常    【注意】映画のストーリー・結末などのネタバレを大量に含みます

コラソン de メロン



今週公開の映画を1本だけ観るという状況で、これと「ザ・マジックアワー」「神様のパズル」「築地魚河岸三代目」のうちどれを観ようか激しく迷った挙げ句、たぶん一番早く終わってしまいそうなこれにした。

しかしこの作品、俺がいつもホームにしているシネコンでしかやってないんだけど急遽公開が決まったらしく、何も予備知識がなかった。珍しく舞台挨拶まであって井上和香と西川貴教が来るという宣伝をしていたので、彼らのほとんど初主演みたいな映画ということだけは知っていたが監督に関する情報も何もなかったので普段はしないことだが上映前にパンフレットで最低限の情報確認をした。すると、なになに・・・ダメOLとヒモの話?・・・監督は田中誠・・・知らねぇなあ、あ、「うた魂(たま)♪」の監督か、あれは面白かったからちょっと安心、ふむふむ、メロドラマが撮りたかったのか・・・というところで本編に臨んだ。

確かに絵に描いたようなメロドラマではある。というよりこれはチャップリンの「黄金狂時代」なのだなというのが実にわかりやすいオマージュによってわかるようになっていた。男と女は逆だが、貧乏にもめげず相手に尽くすのだがなかなか報われない主人公だし、サイレント映画風に時々出てくるト書きもそんな雰囲気だし、といった調子である。



しかしリストラされたOLと働こうとしないヒモ男という状況をリアルに描くのでなければ漫画チックな絵とストーリーになってしまうことは避けられない。井上和香の天真爛漫キャラはそういう漫画チックな絵には向いているがリアリティで感動させることは難しい。結局はオムニバスドラマの中のちょっといい話、程度のスケールで終わった小編という評価ということになる。少なくとも普通の興行として金を取って劇場にかける作品ではない。それにしても77分という尺の割には長く感じた。

スケールといえば、勢い低予算映画で内容がショボイのはまあいいとしても、カメラもケチったのか暗い映像で表情などもわかりにくいのには参った。もっともこれはもしかしたら映画館の設備の問題かもしれないが。

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