狂人日記

映画のある日常    【注意】映画のストーリー・結末などのネタバレを大量に含みます

ハムナプトラ/失われた砂漠の都(DVD)



安易に続編が作られることは珍しくも何ともない昨今であるが、それが3まで続いたりスピンオフ作品(スコーピオン・キング(2002))まで製作されるとなるとちょっと話は違ってくる。しかも最初からシリーズ化できるくらい原作があるならともかく、古い映画(ミイラ再生(1932))に題材をもらって一応そのリメイクという形で作られたものが独自の展開で続くとなるともはや異例中の異例といってもいいかもしれない。

と言いつつなぜか「スコーピオン・キング」以外の本編を今まで全く観る機会がなかったのだが、今回公開される「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」の予習のつもりで観ることにした。いやあ、何となく想像していた感じとはいろいろ違っていていい意味で裏切られて楽しかった。まず、主人公はもっと普通の男というか真面目な感じに見えたのだが、これがかなりインディ・ジョーンズを意識した正体不明のならず者風トレジャーハンターで意外だった。次にレイチェル・ワイズだが、今のように演技派として評価される以前の作品だとしても思いっきりコメディエンヌしているのが実に新鮮だった。さらには作品全体に漂うこのコメディ的要素は何? という感じで程よくおちゃらけ、程よくエンターテイメントでなかなか楽しい作品に仕上がっている。何といっても最大のギャグは、どう見てもどう考えてもアメリカ・ハリウッド映画なのに主な登場人物はイギリス人という設定で、脇に出てくるライバルのアメリカ人たちは「ヤンキー」のひと言でくくられて笑いものにされているという点だろう。

物語は、位の高い僧でありながら王の愛妾と通じて処刑された男が、女と結ばれなかった無念を3000年を経た現代(といっても1920年代だが)に甦って晴らそうとするというもので、今となっては少々古い感じのするCG技術をふんだんに使って朽ちかけたミイラなどを登場させて楽しませてはくれる。主人公がミイラ達と剣劇を演じる場面ではかつて革新的な技術と称された「アルゴ探検隊の大冒険」を思い出してしまったが、さすがにそれから40年近くの年月が経ち、CGが主流になり特殊効果の技術も変わったのだと思わざるを得ない。

しかしそれにしてもある意味バカ映画に近いコメディタッチはお約束の連続とはいえなかなか退屈させないものがあり楽しめた。あまり本筋とは関係のないところで登場人物がバカなことをやってみたり、しょうもない小ネタで笑わせてくれるのはB級コメディの常套手段だが、それがなかなか普遍的な笑いのツボを押さえていていい感じである。適度に肩の力が抜けていて大作にしようという変に気負った感じがないというのか、どうせそんなに注目される話題作じゃないから好きなようにやるよ、という感じだったのではないかと想像してみる。少なくともこの作品の時点でこれほどのシリーズ化は誰も想定していなかったと思うのだがどうだろうか。

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